睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が停止する病気です。
医学的には、10秒以上の気流停止(気道の空気の流れが止まった状態)を無呼吸とし、無呼吸が一晩(7時間の睡眠中)に30回以上、若しくは1時間あたり5回以上あれば、睡眠時無呼吸と診断されます。
睡眠中の異常であるため、自覚のない方が多くいます。
潜在患者は人口の2~3%といわれ、21世紀の「国民病」、あるいは「現代病」といわれるほど誰にも起こる可能性のある病気です。
睡眠時無呼吸症候群を放置すると高血圧、心不全、不整脈などの病気につながる可能性があります。
当院では睡眠時無呼吸症候群の診療は保険診療となります。



 

睡眠時無呼吸症候群の症状-1

眠っている時の症状

1.いびきをかく
2.いびきが止まり、大きな呼吸とともにいびきをかき始める
3.呼吸が止まる
4.息苦しさを感じる
5.何度も目が覚める
6.寝汗をかく
 

睡眠時無呼吸症候群の症状-2

朝起きた時の症状

1.のどの渇きが気になる
2.頭が重い
3.倦怠感
4.起きた時のすっきり感がない
5.朝起きれない
 

睡眠時無呼吸症候群の症状-3

日中起きている時の症状

1.眠気がある
2.集中できない
3.全身がだるい
4.易疲労感
5.会議中に眠ってしまう
6.運転中に眠ってしまう(睡眠時無呼吸症候群の患者さんが居眠り運転をするのは睡眠時無呼吸症候群のない方の5倍です)

睡眠時無呼吸症候群の分類

睡眠時無呼吸症候群は、閉塞性と中枢性に分けられます。
中枢性とは脳から呼吸指令が出なくなる呼吸中枢の異常です。睡眠時無呼吸症候群の数%程度といわれています。
閉塞性とは睡眠時無呼吸症候群の大部分を占めます。
気道が狭くなることで呼吸が止まってしまうタイプの睡眠時無呼吸症候群です。
肥満や口蓋扁桃の肥大、舌根、口蓋垂、軟口蓋などが睡眠中に重力の影響で後方に落ちることで、気道が狭くなります。そのため閉塞性の睡眠時無呼吸症候群となります。
 

睡眠時無呼吸症候群の合併症

1.高血圧
2.心不全
3.不整脈
4.冠動脈疾患
5.糖尿病

睡眠時無呼吸症候群の簡易検査

睡眠時無呼吸症候群の検査はまず簡易検査を行います。
業者から検査機器をご自宅に郵送します。
検査は二晩で終了します。



 

睡眠時無呼吸症候群の精密検査

簡易検査で重症の睡眠時無呼吸症候群と診断された場合に行います。
当院では精密検査をご自宅で受けることも可能です。
※患者さんによっては医療機関に入院して行うこともあります。一泊入院となります。
夕方に入院して睡眠時に脳波や心電図などのモニターをつけます。起床後に退院することになります。

睡眠時無呼吸症候群の治療(CPAP)

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)
簡易検査もしくは精密検査で治療が必要と判断された場合、CPAPを行います。
無呼吸があると判断された場合に、空気がCPAP装置から鼻に装着したマスクから気道へと送り込まれます。
CPAPの効果は絶大であり、睡眠時無呼吸症候群の治療に対する切り札となっていますが、のどが渇くなどの症状がでることがあります。

睡眠時無呼吸症候群の治療(マウスピース)

下顎を前方に固定して空気の通り道が広がるようにマウスピースを装着する治療です。
歯科医院でマウスピースを作成します。

睡眠時無呼吸症候群の治療(手術治療)

小児で口蓋扁桃や咽頭扁桃(アデノイド)が肥大している場合は口蓋扁桃の摘出術やアデノイドの切除術が有効です。
以前はUPPP(口蓋垂口蓋咽頭形成術)が行われていましたが、術後の瘢痕が残ることや治療成績がCPAPより劣るため、最近はあまり行われていません。

睡眠時無呼吸のサイトについて

睡眠時無呼吸症候群の治療にCPAPが欠かせません。
CPAPを管理している業者のサイトもご覧下さい。
 


 

専門的な治療一覧

  • 睡眠時無呼吸症候群

    睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が停止する病気です。 睡眠中の異常であるため、自覚のない方が多くいます。

  • 補聴器

    補聴器は会話をもっともよく理解できるように音を大きくします。

  • NBI内視鏡

    NBI内視鏡は粘膜表層の毛細血管と粘膜下組織内部の血管を強調して観察することができます。

  • 血液検査装置

    正来耳鼻咽喉科医院では院内で行うことのできる血液検査機器があります。

  • OtoLAM™

    OtoLAM™は炭酸ガスレーザーで鼓膜の表面をピンポイントに焼灼できます。